美しい道具たちー西陣織ー

杼箱（ひばこ）

今回は機械織の道具です。

桝屋高尾の工房は、力織機（機械織）と手機（手織り）の両方が一ヶ所で実働している西陣のなかでも珍しい工房です。
一般の方々にも公開していますので、ご興味にある方は桝屋高尾のホームページ株式会社 桝屋髙尾 (masuya-takao.co.jp)からお申込みいただけます。
また月に一度のペースでオンライン（ZOOM）でも発信しています。詳しくはfacebook 桝屋高尾 | Facebook やInstagram株式会社 桝屋高尾(@ironenkin) でもお知らせしていますのでチェックしてくださいね。

では本題にもどります。これは力織機に設置されている杼箱です。

杼箱とはその名の通り必要な緯糸（よこいと）を順番に従って通すために設置してあります。片側だけに設置されているもの（片側杼箱装置）と両側にあるもの（両側杼箱装置）があります。
杼については美しい道具たちー西陣織ー | KYOTO TAKAO BASIC (kyoto-takao.jp)をご覧ください。

織物の高さに合うように杼箱が上下しているのがわかります。
緯糸のかすかな歪みでも、出来上がる製品にかかわってきます。この繊細な調整も大切な作業で、ここにも職人の技が感じられます。

また、杼にセットして使用する色数分の管（糸を巻いたもので杼の中に挿入して使用します）も用意します。
手機に比べて織り進む速度が早いので先に複数本の管を巻いて置いて、間違いの無いようにきちんと並べて用意しておきます。

どんな作業にもこの下準備がきちんと丁寧にできているかが大切なポイントになります。これは織物に限ったことでは無いですよね。