着物の半襟って！？KIMONOBI先生｜その１8　着物のあれこれお教えします。

Q;着物の半襟について
着物初心者です。我流ですが、一人で着物も着れるようになり、外出の際にも着物を着用する機会がふえました。
白い正統派的な半襟を使用していたのですが、最近色々な半襟に興味がわいてきました。
おしゃれな柄の入った半襟や刺繍の半襟。色も白だけじゃなくてカラフルな半襟等、可愛いものが沢山ありますよね。
どんな着物に合わせるものですか？おしゃれに着こなすコツはありますか？　
40代の私にはレース等可愛すぎるのは抵抗があるのですが、かといってモダンすぎる物や、色の濃いものは、老けた感じがして・・・。
どんな基準で選べばいいかわかりません。
訪問着や付け下げには遊び感覚の半襟は無理だと思うのですが、白一色以外ならどんなものがいいのでしょうか？

また襟に前回着たときの汚れ(男の人のワイシャツの襟につくような汚れです)があるのですが、半襟の付け方がわからないため、取らずに汚れを落とせたらと思うのですが、無理ですか？

教えてください！　kimonobi先生！！！

A:半襟でお悩みとのこと。お気持ちとてもよくわかります。

私は若い時にはとても半襟に凝りまして、刺繍のモノや染めた柄のモノ、絞りのものと楽しみました。一枚の着物を様々な表情に変えてくれるとても頼りになる楽しいアイテムですものね。
基本洒落物に合わすものが多いのですが、フォーマルに使えるものもあります。

半襟には、白と色物に分けられると思います。白の半襟は、振袖・留袖・訪問着のフォーマルな着物に使用される基本のスタイルです。色物でも、少し薄めの淡い色のものであれば、セミフォーマルの着物と合わせることもできます。
着物と半襟のコーディネートを楽しむことは素敵ですが、正式な場所には白の半襟をお付けください。

色物の半襟は、コーディネートに幅ができ、お洒落な着こなしを楽しめますし、アクセントとして着物を明るく見せ雰囲気を変えるのにも役立ちますが、カジュアルな着物に合わせていただくのがいいでしょう。

刺繍のある半襟も素敵ですが、ＴＰＯを意識した使い分けが大切です。フォーマルの場で黒留袖や留袖、訪問着などに刺繍半衿を使用する時は、刺繍糸の色も注意してください。白地の半襟に「白」「金」「銀」の刺繍をしてあるものは、婚礼で着用されることが多いです。

ちなみに、KYOTO TAKAO BASICでレンタルしております襦袢には標準仕様で紋織りの白生地を転用いたしました。紋生地の白襟はちょっとした変化なのですが、そこが程よい感じかなと思います。

お手入れですが外しても外さなくてもできますが、汚れが目立ってきたら外してください。
お手入れ方法は、正絹の塩瀬半襟ならクリーニング屋さんに持ち込むのをお奨めいたしますが、ご家庭で洗ってきれいにする方法もあります。
一晩おしゃれ着用洗剤（市販のもので大丈夫です）を溶かした液に浸しておきます。 洗剤の量はたらい等の水に数滴程度で十分です。 この時、お湯やぬるま湯は使わないでください。できるだけこまめに外して、お手入れしたいものです。また付着した汚れは早ければ早いほど生地に負担を掛けることなく綺麗になります。こまめなお手入れが半衿を長持ちさせる秘訣です。