美しい道具たちー手描京友禅ー

①企画考案

美しい京友禅のきものに仕上げるには、まず、染匠が頭の中で描き出したイメージを具体的に表現することから始まります。
そのために、美術工芸品や伝統的な文様関連などのあらゆる資料を必要とします。
江戸時代、友禅の祖といわれる宮崎友禅が広めた友禅意匠を集めた「友禅ひいながた」には、独自のデザインだけでなく技術上の工程も記述されている貴重な資料です。

いろいろな資料をもとに、模様と色彩の配置やバランスを考え、意匠図案を考えます。
染匠の感性がきもの全体、隅々まで発揮されるきもの制作の第一歩です。

そしてその着物と品種（訪問着・小紋・付け下げ・振袖・留袖など）に適した
生地（駒無地・紋しぼ・りんず・ちりめんなど）の選択をします。